朝夕が涼しくなってきて、過ごしやすい季節になってきましたね。
「○○の秋」、当てはまる○○はなんだろうと毎年考えている気がします。
今年は瀬戸内国際芸術祭開催年ということもあり、アートに親しむ機会も多いかと思います。
先日、高松市牟礼町にある「イサム・ノグチ庭園美術館」に行ってきました。
完全予約制の美術館で、往復はがきで日時指定の申込をしなくてはいけないという、ちょっぴりめんどくさいけれどなんだか気になる美術館です。
イサム・ノグチ庭園美術館とは
イサム・ノグチは20世紀を代表する彫刻家の一人です。
牟礼町にアトリエをかまえており、香川県民は名前を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
生前は庭や公園などの環境設計だけでなく、照明などのインテリアや舞台芸術など、幅広く活動を行っていたようです。
イサム・ノグチ庭園美術館は、その名の通りイサム・ノグチが遺したアトリエを保存し、鑑賞できる庭園のような美術館です。
アトリエの敷地にある石垣もイサム・ノグチが作ったそうで、上から見ると丸い形をしていることから、イサム・ノグチ自身も「まる」と呼んでいたそう。
外側から見た石垣
鑑賞時間は家と彫刻庭園の方で30分、まるの中で30分と、時間が区切られており、短い時間でしっかり見ておかないといけません。
開館日も火・木・土曜日限定で時間も1日3回AM10時、PM1時、PM3時のみです。
入園が規制されているからこその特別感があり、今でも整然とした風景をみることができるのではないでしょうか。
敷地内は写真撮影NG
何か撮影できるかな…と思いつつカメラを持って行ったのですが、敷地内は撮影NG。
まるの中やアトリエは撮影できません。
写真の石垣の中にはたくさんの石の彫刻作品が並んでいました。
作品の中にはイサム・ノグチのイニシャル「I・N」が記載されているものも。
彼が何を思って作品を作ったのか、その1点1点から想像することは難しかったです。
ただ、石の作品は風景に調和し、荘厳な雰囲気なのにどこかあたたかみを感じました。
美術館にある石積ー積まれてるだけなのにアート
美術館周辺にもたくさんの石があり、石工が作業をしていました。
庵治石が有名な香川県ですが、イサム・ノグチがアトリエで作った作品はそのほとんどが外国産の石だそう。
少年期は日本で育ったイサム・ノグチですが、世界各国を旅して学んでいたこともあり、その想像力はとてもグローバルなのかもしれません。
季節によって変わる風景
石の彫刻が景色に溶け込むのはつまり、四季によってその見え方が変わるということ。
秋にかけての哀愁の中で見る石の作品がとても風情あるように見えたように、冬には寂しく、夏には力強く見えるのかもしれません。
また別の季節にも行ってみたいと思いました。
イサム・ノグチ庭園美術館の受付